基準の概要(資料)

 ここでは、「労務費に関する基準」の概要を、資料と併せてご紹介いたします。
 まずは、「労務費に関する基準」が位置づけられるに至った「第三次・担い手3法」策定の背景をご紹介した後、続けて「労務費に関する基準」の概要をご紹介いたします。

「第三次・担い手3法」策定の背景

 建設業は、社会資本整備の担い手であるとともに、経済を下支えし、災害時には最前線で地域社会の安全・安心の確保を担う「地域の守り手」として、大変重要な役割を果たしています。
 一方、建設業の現場作業を担う技能者については、厳しい労働環境にあるにも関わらず賃金が安価に留まっていること等を背景として、就業者の減少が続いています。
 建設業がその重要な役割を将来にわたって果たし続けられるようにするためには、担い手の確保に向けた取組を強化することが急務となっています。
 このため、令和6年、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」、「建設業法」及び「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」を一体として改正する「第三次・担い手3法」が成立しました。
 建設業の特性に対応し、請負契約において適正な労務費を確保し、それが技能者に支払われるための新たなルールが制定されました。

 「第三次・担い手3法」の概要については、以下のリンクよりご確認ください。

「労務費に関する基準」の概要

 「第三次・担い手3法」により、適正な労務費(賃金の原資)が、公共工事・民間工事にかかわらず受発注者間、元請-下請間、下請間のすべての段階の請負契約において確保され、技能者に適正な賃金として支払われるよう、国土交通省に置かれた審議会が「労務費に関する基準」を作成・勧告することとされました。
 また、この基準によって示される「通常必要と認められる労務費(=適正な労務費)」を著しく下回る見積り・契約締結を禁止するととともに、違反した建設業者には指導・監督を、違反した発注者には勧告・公表をそれぞれ実施することとされています。

基準を通じて目指す建設業の将来像

 「労務費に関する基準」は、建設業の担い手確保による持続可能な建設業の実現に向けて、技能者の処遇改善が不可欠であるとの問題意識の下、技能者に支払う「適正な賃金」の原資となる「適正な労務費」を、公共工事・民間工事にかかわらず、下請取引も含めたすべての契約段階において確保することを目的として作成されました。
 この目的が果たされるためには、基準の実効性確保に向けた関連施策の実施を通じて、技能者の賃金の原資を削った、いわゆる「ダンピング」による受注競争を撲滅し、適正な賃金の支払いとその原資の確保を前提として生産性や技術力を競う、健全な競争環境への転換を実現することが必要です。
 建設業者の皆様におかれては、この将来像の実現に向けて、労務費や賃金を「もらえないから払わない」、「もらったら払う」といった従前の姿勢を抜本的に改め、労務費等を内訳明示した見積書の提出・尊重等を通じて、「払うためにもらう」商習慣が定着するよう、主体的に行動していただきたいと考えています。
 国土交通省としても、発注者を含む、建設工事のサプライチェーンに関わるすべての関係者に対して、改正法や基準の理念を伝えることをはじめ、業界の皆様とともに全力で取り組んでいきます。